「海外旅行でirumoは使えるの?」「海外でのデータ通信料金はいくらかかる?」「長期滞在でも問題なく使える?」多くの方がこのような疑問を持っているのではないでしょうか。irumoは海外でも利用できますが、料金体系や設定方法は国内利用時とは大きく異なります。本記事では、irumoの海外利用に関する基本情報から具体的な設定方法、料金プラン、さらにはお得に使うコツまで徹底解説します。海外でもスマートフォンを快適に使いたい方は、ぜひ参考にしてください。
irumo(イルモ)の海外利用は可能?基本情報を解説

irumo(イルモ)は日本国内だけでなく海外でも利用可能です。ドコモの海外ローミングサービスを利用することで、いつもの電話番号やデータ通信をそのまま海外でも使うことができます。しかし、海外で使うためには特定のサービスへの加入や設定が必要となります。
海外旅行や出張の際にスマートフォンを快適に使いたいというニーズは多くの方が持っています。SNSの更新や地図アプリの利用、家族との連絡など、海外でもスマホは必須アイテムになっています。irumoを海外で利用するためには、まず「WORLD WING」というドコモの国際ローミングサービスに加入する必要があります。このサービスに加入することで、海外でもデータ通信や通話が可能になります。
また海外でのデータ通信には「世界そのままギガ」と「世界ギガし放題」という2種類のデータローミングサービスがあり、それぞれ特徴や料金体系が異なります。旅行期間や使用するデータ量によって最適なサービスを選ぶことが大切です。この記事では、irumoの海外利用に必要な情報や料金体系、設定方法などを詳しく解説していきます。
irumoの海外利用に必要な「WORLD WING」とは
「WORLD WING」は、ドコモが提供する国際ローミングサービスで、海外で通話・SMS・データ通信を利用するために必要不可欠なサービスです。このサービスは日本にあるドコモの通信設備と海外にある通信事業者の設備を接続することで、海外でもいつもの電話番号やメールアドレスをそのまま使えるようにするものです。
WORLD WINGの利用には申し込みが必要ですが、月額基本料は無料です。irumoを海外で利用するためには、渡航前に必ずWORLD WINGへの加入状況を確認しておきましょう。申し込みは以下のような方法で行うことができます。
- パソコン・スマートフォンからの申し込み:「ドコモオンライン手続き」から24時間いつでも申し込み可能
- ドコモショップでの申し込み:店舗で直接申し込みが可能
- 電話での申し込み:ドコモインフォメーションセンター(151)に電話して申し込み
パソコンやスマートフォンから申し込む場合は、dアカウントやネットワーク暗証番号が必要になります。また、システムメンテナンス時は利用できない場合があるため、余裕を持って手続きを行うことをおすすめします。
WORLD WINGを利用する際の注意点として、対応機種と利用可能国・地域の確認が重要です。使用している端末や渡航先によっては、WORLD WINGを利用できない場合があります。事前にドコモの公式サイトで確認しておくことで、トラブルを避けることができます。対応機種と利用可能国・地域はドコモの公式サイトで簡単に確認できるので、渡航の準備段階で必ずチェックしておきましょう。
また、WORLD WINGに加入しただけではデータ通信はできません。海外でインターネットを利用するには、後述する「世界そのままギガ」や「世界ギガし放題」といったデータローミングサービスも必要になります。WORLD WINGは通話やSMSの海外利用のための基本サービスであり、データ通信には別途サービスの申し込みが必要です。
データローミングサービスの種類と特徴
irumoで海外データ通信を利用するには、WORLD WINGに加えて「データローミングサービス」の利用が必要です。ドコモでは「世界そのままギガ」と「世界ギガし放題」という2種類のデータローミングサービスを提供しています。どちらも一長一短があるため、旅行期間や使用予定のデータ量に応じて選択することが重要です。
「世界そのままギガ」は、日本で契約しているirumoのデータ容量をそのまま海外でも使えるサービスです。例えば、9GBプランのirumoを契約している場合、世界そのままギガを利用すれば海外でも9GBまで通常速度でデータ通信が可能になります。料金は利用期間によって異なり、1時間200円から30日間22,480円まで、様々な期間を選ぶことができます。特に短期の海外旅行では、必要な期間だけを選んで料金を抑えることができるのが魅力です。
一方、「世界ギガし放題」は、国内のデータ容量を消費せずに海外でデータ通信が使い放題になるサービスです。料金は使用量に応じた2段階定額制となっており、1日あたり約24.4MBまでの利用なら1,980円、それ以上は2,980円となります。データを大量に使う予定がある場合や、国内のデータ容量を温存したい場合に適しています。また、テザリングにも対応しているので、ノートパソコンやタブレットとの接続も可能です。
この2つのサービスの大きな違いは、申し込み方法と課金体系です。世界そのままギガは事前の申し込みと利用予約が必要で、予約した期間のみ利用料金が発生します。対して世界ギガし放題は申し込み不要で、端末の設定でデータローミングをオンにするだけで利用開始でき、1日単位で自動的に課金される仕組みです。
どちらのサービスを選ぶべきかは、渡航期間や利用予定のデータ量によって異なります。短期間の滞在で少量のデータ通信を予定している場合は「世界そのままギガ」が、長期滞在や大量のデータ通信を予定している場合は「世界ギガし放題」が適しているでしょう。ただし、どちらのサービスも日本国内での利用に比べると料金は高額になるため、Wi-Fiの活用など工夫も必要です。
irumoの海外データ通信サービスと料金プラン
irumoを海外で利用する際のデータ通信サービスには「世界そのままギガ」と「世界ギガし放題」の二つの選択肢があります。それぞれの料金プランや特徴を詳しく解説していきます。海外での快適なインターネット利用には、自分の使い方に合ったプランを選ぶことが重要です。
特に海外旅行や出張では、地図アプリの利用やSNSへの投稿、メールの確認など、日常的にデータ通信を必要とする場面が多くあります。しかし国内と違って、海外ではデータ通信料金が高額になりがちで、知らないうちに高額請求を受けるリスクもあります。ドコモのデータローミングサービスを理解し、適切に利用することで、コストを抑えながら快適な通信環境を確保できます。
またirumoは最大9GBまでのプランしかないため、海外で大量のデータ通信を予定している場合は、プラン選択や追加オプションについても検討が必要です。この章では、両サービスの詳細な料金体系や利用条件、通信速度などについて解説し、あなたの海外旅行に最適なプラン選びをサポートします。
「世界そのままギガ」の料金体系と特徴

引用元:ドコモ公式サイト
「世界そのままギガ」は、irumoの契約データ容量を海外でもそのまま利用できるサービスです。このサービスの最大の特徴は、利用時間や期間を柔軟に選べる点と、知らないうちに高額請求になるリスクが少ない点です。料金プランは「通常プラン」と「国・地域限定割プラン」の2種類があります。
通常プランは200以上の国と地域で利用可能で、1日980円の定額料金です。一方、国・地域限定割プランは70以上の国と地域で利用でき、利用期間に応じた割引料金が適用されます。例えば、1時間の利用なら200円、24時間なら980円、2日間なら1,780円というように、利用期間が長くなるほど1日あたりの料金が割安になります。
利用期間 | 国・地域限定割プラン料金 | 通常プラン料金 |
---|---|---|
1時間 | 200円 | 200円 |
24時間 | 980円 | 980円 |
2日間 | 1,780円 | 1,960円 |
3日間 | 2,480円 | 2,940円 |
7日間 | 5,280円 | 6,860円 |
14日間 | 10,480円 | 13,720円 |
30日間 | 22,480円 | 29,400円 |
世界そのままギガを利用するには、事前に申し込みが必要です。申し込みはMy docomoやドコモショップ、電話などから行えます。また、「ドコモ海外利用」アプリをインストールして利用予約を行う必要があります。予約は1時間から30日間まで、旅程に合わせて自由に設定できるのが魅力です。
世界そのままギガの最大の利点は、予約した時間が終了すると自動的にデータ通信と課金が停止する点です。これにより、うっかり通信をし続けて高額請求になるリスクを避けられます。また、同一プランの対象国であれば、複数の国を周遊する場合も追加料金なしで利用できます。
ただし、注意点もあります。世界そのままギガを利用すると、国内のデータ容量を消費します。irumoは最大でも9GBプランまでしかないため、長期滞在や大量のデータ通信を予定している場合は容量不足になる可能性があります。また、海外でのデータ使用量は最大30GBまでという制限もあります。
対象国・地域と利用可能期間
世界そのままギガは、世界中の多くの国と地域で利用可能です。通常プランは200以上の国と地域でデータ通信ができます。一方、国・地域限定割プランは70以上の国と地域が対象となりますが、利用料金が割安になるというメリットがあります。
国・地域限定割プランの対象となるのは、日本人に人気の渡航先がほとんど含まれています。アメリカ、カナダ、イギリス、フランス、イタリアなどのヨーロッパ諸国、中国、韓国、台湾、香港、シンガポールなどのアジア諸国、オーストラリア、ニュージーランドなどがこのプランの対象です。ただし、一部の国や地域は対象外となるため、渡航前に必ずドコモの公式サイトで確認しておくことをおすすめします。
利用可能期間は、1時間から30日間まで柔軟に選択できます。これは旅行スケジュールに合わせてデータ通信料金を最適化できる大きなメリットです。例えば、7日間の海外旅行で最終日は帰国日のため数時間しかデータ通信が必要ない場合、6日間のプランと1時間のプランを組み合わせることで費用を抑えることができます。
また、同一プランの対象国内であれば、複数の国を周遊する場合も追加料金なしで利用可能です。例えば、ヨーロッパ周遊旅行でフランス、イタリア、スペインを訪れる場合、これらの国がすべて国・地域限定割プランの対象であれば、一度の申し込みで全ての国でデータ通信ができます。
ただし、予約した利用期間が終了すると自動的にデータ通信が停止します。引き続き利用したい場合は、再度予約手続きが必要です。これは予期せぬ高額請求を防ぐための機能ですが、利用継続をスムーズにするためには、ドコモ海外利用アプリでの操作に慣れておくことが重要です。
データ通信量と速度制限について
世界そのままギガを利用する際、重要なポイントとなるのがデータ通信量と速度制限です。世界そのままギガは日本国内のirumoのデータ容量をそのまま使用するため、容量を使い切ると速度制限がかかります。irumoのプランは最大でも9GBまでなので、長期滞在や大量のデータ通信を予定している場合は注意が必要です。
irumoのプランごとの速度制限は以下のようになっています。通常速度での利用可能データ量を使い切ると、0.5GBプランは最大128kbps、3GB以上のプランは最大300kbpsに速度が制限されます。これは国内での制限と同じですが、海外では特に地図アプリやビデオ通話などを利用する機会が多いため、速度制限がかかると不便を感じることがあります。
プラン | 速度制限時の最大速度 |
---|---|
0.5GBプラン | 最大128kbps |
3GB/6GB/9GBプラン | 最大300kbps |
データ容量が不足した場合、1GB追加オプション(1,100円/GB)を利用して通信速度を回復させることができます。ただし、海外でのデータ使用量は1カ月で最大30GBまでという制限があります。30GBを超えると、プランに関わらず速度制限がかかります。
また、世界そのままギガを効率的に利用するためには、データ消費量の管理も重要です。特に動画視聴やアプリのアップデートなど、大量のデータを消費する操作は可能な限りWi-Fi環境下で行うことをおすすめします。多くのホテルやカフェ、空港などで無料Wi-Fiが提供されているので、これらを活用することでデータ消費を抑えることができます。
特に注意が必要なのは、バックグラウンドでのデータ通信です。アプリの自動更新やバックアップなどが行われていると、知らないうちにデータを消費してしまいます。海外でのデータ通信を効率的に利用するためには、不要なバックグラウンド通信をオフにしておくことをおすすめします。
「世界ギガし放題」の料金と使い方
「世界ギガし放題」は、国内のデータ容量を消費せずに海外でデータ通信が使い放題になるサービスです。irumoのデータ容量を温存しながら海外で思う存分インターネットを楽しみたい方や、大量のデータ通信を予定している方におすすめです。
世界ギガし放題の最大の特徴は、データ通信量に制限がないことです。irumoは最大でも9GBプランまでしかないため、データをたくさん使いたい場合は世界ギガし放題が適しています。ただし、料金は使用量に応じた2段階定額制となっているため、少量の利用では割高になる可能性があります。
料金体系は以下の通りです。1日あたりのデータ使用量に応じて2段階の料金が適用されます。1日あたり約24.4MBまでの利用なら1,980円、それ以上は2,980円となります。1日とは日本時間の0時から23時59分59秒までを指し、渡航先の現地時間ではないので注意が必要です。
1日あたりのデータ使用量 | 料金(1日あたり) |
---|---|
約24.4MBまで | 1,980円 |
約24.4MB~無制限 | 2,980円 |
世界ギガし放題を利用するには、端末の設定でデータローミングをオンにするだけで利用開始できます。申し込みは不要で、データローミングをオンにした時点から自動的に課金が始まります。これは手続きが簡単な反面、不要な通信で料金が発生するリスクもあるため、使わない時はデータローミングをオフにすることが重要です。
世界ギガし放題のもう一つの大きなメリットは、テザリングにも対応している点です。これにより、スマートフォンをモバイルルーターとして使用し、ノートパソコンやタブレットなどをインターネットに接続することができます。海外でのビジネス利用や、複数のデバイスでインターネットを利用したい場合に便利です。
ただし、世界ギガし放題は1日単位の課金となるため、長期滞在の場合は費用が高額になる可能性があります。例えば、10日間の滞在で毎日データ通信を利用すると、最低でも19,800円、多くのデータを使うと29,800円の料金がかかります。そのため、短期間の利用や、一時的に大量のデータ通信が必要な場合に適しています。
2段階定額制の仕組みと費用
世界ギガし放題の料金体系の核となるのが「2段階定額制」です。この仕組みでは、1日あたりのデータ使用量に応じて料金が変動します。具体的には、1日に約24.4MB(20万パケット)までの利用であれば1,980円、それ以上の利用では2,980円の定額料金が適用されます。
約24.4MBというのは、どの程度の使用量かイメージしにくいかもしれませんが、およそテキストベースのWebサイト10〜20ページの閲覧、数回の地図アプリの利用、数十通のテキストメッセージの送受信程度に相当します。写真や動画の閲覧、アップロードを含む一般的なSNS利用では、すぐに24.4MBを超えてしまうことが多いです。
1日の定義は日本時間の0時から23時59分59秒までとされており、現地時間ではなく日本時間が基準となる点に注意が必要です。例えば、日本との時差が大きい地域では、現地の利用時間と課金の区切りが大きくずれる可能性があります。
世界ギガし放題の費用を具体的にシミュレーションしてみましょう。7日間の海外旅行で、毎日SNSの更新や地図アプリ、動画視聴などを行うとすれば、ほぼ確実に1日あたりのデータ使用量は24.4MBを超えます。この場合、7日間の利用で2,980円×7日=20,860円の費用がかかることになります。
利用日数 | 少量利用(〜24.4MB/日) | 大量利用(24.4MB〜/日) |
---|---|---|
1日 | 1,980円 | 2,980円 |
3日 | 5,940円 | 8,940円 |
7日 | 13,860円 | 20,860円 |
14日 | 27,720円 | 41,720円 |
このように、世界ギガし放題は長期滞在時には高額になる可能性があります。ただし、データ通信量に制限がなく、国内のデータ容量を消費しないという大きなメリットもあります。irumoは最大でも9GBプランまでしかないため、大量のデータ通信を予定している場合や、帰国後すぐに国内でもデータ通信をたくさん使う予定がある場合は、世界ギガし放題が適しているでしょう。
世界ギガし放題を賢く利用するためには、Wi-Fiが利用できる環境ではWi-Fiを優先し、外出時など必要な時だけデータローミングをオンにするという使い方がおすすめです。ホテル内や多くのカフェ、レストランでは無料Wi-Fiが提供されていることが多いため、これらを活用することで費用を抑えることができます。
テザリング機能の利用方法
世界ギガし放題の大きな魅力の一つが、テザリング機能を利用できる点です。テザリングとは、スマートフォンをモバイルルーターのように使って、パソコンやタブレットなどをインターネットに接続できる機能です。海外でノートパソコンを使って仕事をしたり、大画面でウェブサイトを閲覧したりしたい場合に非常に便利です。
テザリングを利用するには、まずスマートフォン側で設定を行う必要があります。iPhoneとAndroidでは設定方法が異なりますので、それぞれの手順を確認しましょう。
iPhoneでのテザリング設定方法は以下の通りです。
- ホーム画面の「設定」をタップ
- 「インターネット共有」をタップ
- 「ほかの人の接続を許可」のスイッチをオンに
- 表示されるパスワードを確認(このパスワードは接続する側のデバイスで必要になります)
一方、Androidスマートフォンでのテザリング設定方法は機種によって若干異なりますが、一般的な手順は以下の通りです。
- ホーム画面の「設定」をタップ
- 「ネットワークとインターネット」をタップ
- 「テザリング」または「アクセスポイントとテザリング」をタップ
- 「Wi-Fiテザリング」のスイッチをオン
- 表示されるネットワーク名とパスワードを確認
テザリングには、Wi-Fi、Bluetooth、USBの3つの方法があります。Wi-Fiテザリングが最も一般的で、複数のデバイスを同時に接続できますが、バッテリーの消費が早くなります。Bluetoothテザリングは接続速度が遅いものの、バッテリー消費が少ないというメリットがあります。USBテザリングはケーブル接続が必要ですが、最も安定した接続が可能で、同時にスマートフォンの充電も行えます。
世界ギガし放題でテザリングを利用する際の注意点として、データ消費量が通常よりも多くなる可能性があります。特にパソコンではスマートフォンに比べて大容量のデータ通信が発生しやすく、気づかないうちに大量のデータを消費してしまうことがあります。そのため、特に動画視聴やファイルのダウンロードなど、大容量のデータ通信を行う場合は注意が必要です。
また、テザリングを利用するとスマートフォンのバッテリー消費が激しくなります。海外では長時間外出することも多いため、モバイルバッテリーを持参するか、こまめに充電できる環境を確保しておくと安心です。特にWi-Fiテザリングは電力消費が大きいので、使用しない時はこまめにオフにすることをおすすめします。
irumoの海外ローミングサービスの具体的な利用手順
irumoを海外で利用するためには、適切な設定と手順を踏む必要があります。この章では、irumoの海外ローミングサービスである「世界そのままギガ」と「世界ギガし放題」の具体的な利用方法を解説します。どちらのサービスも利用方法が異なるため、渡航前に正しい手順を理解しておくことが重要です。
海外旅行や出張の際には、いざという時にスマートフォンが使えないと困ることも多いものです。特に地図アプリや翻訳アプリなど、海外での生活をサポートするツールとしてスマートフォンは欠かせません。事前に正しい設定方法を知っておくことで、現地に到着してからスムーズにデータ通信を開始できます。
また、予期せぬトラブルを避けるためにも、帰国後の設定解除方法も把握しておくことが大切です。特に「世界ギガし放題」は設定を解除し忘れると、帰国後も課金が続いてしまうことがあります。この章では、各サービスの利用開始から終了までの一連の流れを詳しく解説し、安心して海外でirumoを利用できるようサポートします。
「世界そのままギガ」の設定方法
「世界そのままギガ」を利用するためには、まずWORLD WINGへの加入が必要です。これは、ドコモが提供する国際ローミングサービスで、海外でirumoを利用するための基本となるサービスです。WORLD WINGに未加入の場合は、My docomoやドコモショップ、電話などから事前に申し込みを行いましょう。
WORLD WINGに加入した後、「世界そのままギガ」の利用には専用アプリ「ドコモ海外利用」が必要です。このアプリは、App StoreやGoogle Playからダウンロードできます。アプリをインストールしたら、利用開始の予約を行います。予約は日本国内にいる間に行うこともできますし、海外に到着してから行うこともできます。
世界そのままギガには、「通常プラン」と「国・地域限定割プラン」の2種類があります。通常プランは200以上の国と地域で利用可能で、国・地域限定割プランは70以上の国と地域で利用できますが、料金が割安になります。どちらのプランを選ぶかは、渡航先によって決まります。主要な渡航先はほとんど国・地域限定割プランの対象となっていますが、事前にドコモの公式サイトで確認しておくことをおすすめします。
利用予約では、利用開始時間と終了時間を指定します。1時間から30日間まで、旅程に合わせて自由に設定できます。予約した時間になると自動的にデータ通信が始まり、予約時間が終了すると自動的に停止します。これにより、不要な通信による高額請求を防ぐことができます。
予約の変更やキャンセルは、利用開始予定時刻の1時間前まで可能です。急な予定変更があっても柔軟に対応できるので安心です。また、予約した時間内であっても、スマートフォンの設定でデータローミングをオフにすることで、一時的にデータ通信を停止することもできます。
事前に日本で予約設定する方法
「世界そのままギガ」を日本にいる間に予約設定するメリットは、現地に到着してすぐにデータ通信を開始できる点です。これにより、空港に到着したタイミングから地図アプリやメッセージアプリが使えるため、非常に便利です。日本で予約設定する手順は以下の通りです。
まず、「ドコモ海外利用」アプリをダウンロードしインストールします。アプリを起動し、dアカウントでログインします。次に、アプリ内の「予約する」ボタンをタップし、渡航先の国・地域を選択します。国・地域によって利用できるプランが異なるため、正確に選択することが重要です。
続いて、利用を開始する日時と終了する日時を現地時間で入力します。例えば、3月15日から3月20日まで渡航する場合、開始日時を3月15日の到着予定時刻、終了日時を3月20日の出国予定時刻に設定します。利用可能なプランが表示されるので、希望するプランを選択し、「このプランを予約する」をタップします。
予約内容を確認し、問題がなければ「次へ」を選択します。認証結果の確認画面が表示され、予約が完了します。予約が正常に完了すると、予約内容の確認画面が表示され、また登録したメールアドレスに予約完了の通知が送られます。
利用予約を行っただけではデータ通信は始まりません。実際に渡航先に到着したら、スマートフォンの設定でデータローミングをオンにする必要があります。iPhoneの場合は「設定」→「モバイル通信」→「通信のオプション」からデータローミングをオンにします。Androidの場合は機種によって異なりますが、一般的には「設定」→「ネットワークとインターネット」→「モバイルネットワーク」からデータローミングをオンにします。
なお、予約時間の1時間前までであれば、アプリから予約内容の変更やキャンセルが可能です。旅程に変更があった場合や、予定より早く帰国することになった場合などは、アプリから簡単に変更できるので安心です。
予約なしで海外から利用する手順
事前に予約せずに、海外に到着してから「世界そのままギガ」を利用することも可能です。この方法は、急な出張や予定外の海外渡航時に便利です。ただし、Wi-Fi環境があることが前提となるため、到着時にWi-Fiが利用できるか確認しておくことが重要です。
海外から利用する手順は以下の通りです。まず、現地でWi-Fiに接続し、「ドコモ海外利用」アプリを起動します。アプリを起動したら、「予約せずに今から利用する」ボタンをタップします。次に、プランの選択画面が表示されるので、「通常プラン」か「国・地域限定割プラン」のいずれかを選択します。渡航先が国・地域限定割プランの対象であれば、割安で利用できるのでおすすめです。
利用期間を選択します。1時間から30日間まで、滞在期間に合わせて選ぶことができます。選択したら「このプランを利用開始する」をタップします。利用開始の確認画面が表示されるので、内容を確認して「利用開始する」をタップします。
利用開始後は、データローミングをオンにする必要があります。データローミングの設定方法は端末によって異なります。iPhoneの場合は「設定」→「モバイル通信」→「通信のオプション」からデータローミングをオンにします。Androidの場合は一般的に「設定」→「ネットワークとインターネット」→「モバイルネットワーク」からデータローミングをオンにします。
データローミングをオンにすると、実際のデータ通信が開始されます。利用中は、アプリで残り時間を確認することができます。利用期間が終了すると自動的にデータ通信が停止します。引き続き利用したい場合は、再度アプリから利用開始の操作を行う必要があります。
なお、予約せずに海外から利用する場合でも、WORLD WINGに事前に加入しておく必要があります。WORLD WINGに未加入の場合は、海外からでも電話で申し込みが可能ですが、手続きに時間がかかる場合があるため、可能であれば渡航前に加入しておくことをおすすめします。
「世界ギガし放題」の利用方法
「世界ギガし放題」は、申し込み不要で利用できる手軽さが魅力のデータローミングサービスです。WORLD WINGに加入していれば、特別な予約や設定なしでも利用開始できます。国内のデータ容量を消費せずに海外でデータ通信が使い放題になるため、大量のデータ通信を予定している場合に適しています。
利用方法はとてもシンプルです。海外に到着後、スマートフォンの設定でデータローミングをオンにするだけで自動的に利用が開始されます。iPhoneの場合は「設定」→「モバイル通信」→「通信のオプション」から、Androidの場合は一般的に「設定」→「ネットワークとインターネット」→「モバイルネットワーク」からデータローミングをオンにします。
データローミングをオンにした時点から課金が始まります。料金は1日あたりのデータ使用量に応じて2段階で変化します。1日に約24.4MBまでの利用なら1,980円、それ以上は2,980円となります。1日とは日本時間の0時から23時59分59秒までを指し、渡航先の現地時間ではない点に注意が必要です。
世界ギガし放題の利用中は、テザリング機能も利用可能です。これにより、スマートフォンをモバイルルーターとして使用し、ノートパソコンやタブレットなどをインターネットに接続することができます。テザリングの設定方法は端末によって異なりますが、iPhoneの場合は「設定」→「インターネット共有」から、Androidの場合は「設定」→「ネットワークとインターネット」→「テザリング」から設定できます。
利用を終了する場合は、データローミングをオフにします。データローミングをオフにした時点で課金も停止します。帰国後は必ずデータローミングをオフにすることが重要です。オンのままにしておくと、帰国後も課金が続いてしまう可能性があります。
なお、世界ギガし放題は約200の国と地域で利用可能です。主要な渡航先はほとんど対象となっていますが、渡航前にドコモの公式サイトで確認しておくことをおすすめします。また、一部の国や地域では、世界ギガし放題が利用できない場合もあります。その場合は、世界そのままギガを利用するか、現地でプリペイドSIMを購入するなどの代替手段を検討しましょう。
「ドコモ海外利用」アプリの使い方
「ドコモ海外利用」アプリは、海外でのデータ通信をスムーズに管理するための専用アプリです。このアプリを使うことで、「世界そのままギガ」の予約や利用状況の確認、料金シミュレーションなどが簡単に行えます。渡航前に必ずインストールしておくことをおすすめします。
アプリのダウンロードはApp StoreやGoogle Playから行えます。インストール後、dアカウントでログインすると利用開始できます。アプリのホーム画面には「予約する」「予約せずに今から利用する」「予約せずに利用する方法」「料金を調べる」の4つのボタンが表示されます。
「予約する」ボタンをタップすると、渡航先の国・地域を選択し、利用開始日時と終了日時を設定できます。この機能を使って、渡航前に世界そのままギガの予約を行うことができます。予約内容は後から確認や変更、キャンセルも可能です。
「予約せずに今から利用する」ボタンは、すでに海外に到着していて、すぐにデータ通信を開始したい場合に使用します。タップするとプラン選択画面に切り替わり、「通常プラン」と「国・地域限定割プラン」のどちらかを選ぶことができます。利用期間を選択し、「このプランを利用開始する」をタップすると、すぐにデータ通信が開始されます。
「予約せずに利用する方法」ボタンをタップすると、予約なしで世界そのままギガを利用する方法の説明が表示されます。海外に到着してから利用を開始する場合の手順を確認することができます。
「料金を調べる」ボタンでは、渡航先と利用期間を入力することで、世界そのままギガの料金をシミュレーションできます。旅行の予算を立てる際に便利な機能です。
また、アプリのメニューからは、利用履歴の確認や、現在利用中のプランの詳細確認なども行えます。利用中のプランの残り時間も表示されるので、いつまでデータ通信が利用できるか一目で分かります。
なお、「ドコモ海外利用」アプリは基本的にオンライン接続が必要です。海外で利用する場合は、Wi-Fi環境下でアプリを起動するか、すでに世界そのままギガまたは世界ギガし放題が有効になっている状態で使用する必要があります。アプリの使い方に慣れておくことで、海外でのデータ通信をより効率的に管理できるようになります。
irumoの海外通話とSMSの料金・使い方
海外でirumoを使用する際、データ通信だけでなく通話やSMSの利用方法と料金体系を理解しておくことも重要です。海外では、国内とは異なる通話料金やSMS料金が適用されるため、事前に確認しておかないと予想外の高額請求を受ける可能性があります。
海外旅行中でも、現地の友人や同行者との連絡、ホテルや観光施設への問い合わせなど、電話やSMSを利用する機会は意外と多いものです。また、インターネット接続が不安定な場所では、SMSが最も確実なコミュニケーション手段となることもあります。
ここでは、irumoを海外で利用する際の通話とSMSの料金体系や使い方について詳しく解説します。各国・地域によって料金が異なる点や、日本国内では無料の着信が海外では有料になる点など、海外特有の注意点についても触れていきます。適切な知識を持って利用することで、便利に、かつ料金を抑えて海外でのコミュニケーションを楽しむことができます。
海外で電話をかける方法と料金
irumoを使って海外から電話をかける場合、日本国内と同じ電話番号をそのまま使用できます。ただし、電話のかけ方と料金体系は国内と異なるため注意が必要です。まず、海外から電話をかけるには、WORLD WINGに加入していることが前提条件です。
海外から電話をかける際の基本的な手順は以下の通りです。「0」を1秒以上長押しして「+」(プラス記号)を表示させ、続けて国番号、相手先の電話番号を入力します。例えば、日本の携帯電話にかける場合は「+81」に続けて、最初の「0」を除いた携帯電話番号を入力します。090-1234-5678にかける場合は「+81 90-1234-5678」となります。
滞在国内の電話番号にかける場合は、通常の電話番号をそのまま入力するだけでOKです。ただし、一部の国では国番号を付けないとつながらない場合もあるため、うまくつながらない場合は国番号を付けてかけ直してみましょう。
海外からの通話料金は国や地域によって大きく異なります。基本的に、滞在国内への通話、日本への通話、その他の国への通話で料金が異なります。一般的には、滞在国内への通話が最も安く、その他の国への通話が最も高くなる傾向があります。以下に主要国での通話料金の例を示します。
滞在国 | 滞在国内(円/分) | 日本向け(円/分) | その他の国向け(円/分) |
---|---|---|---|
アメリカ(本土) | 125円 | 140円 | 265円 |
中国 | 75円 | 175円 | 265円 |
ハワイ | 125円 | 140円 | 265円 |
シンガポール | 75円 | 175円 | 265円 |
イタリア | 80円 | 280円 | 280円 |
これらの料金は1分あたりの金額で、海外では30秒ごとの課金ではなく1分単位での課金となります。また、irumoで国内利用時に適用される「5分通話無料」や「かけ放題」などの通話オプションは、海外では適用されません。そのため、長時間の通話は高額になる可能性があります。
通話料金を抑えるためには、Wi-Fi環境下でLINEやWhatsAppなどの無料通話アプリを利用するのが効果的です。特に長時間の通話が必要な場合は、できるだけこれらのアプリを活用しましょう。また、急ぎではない連絡はSMSやメッセージアプリを利用するなど、状況に応じた通信手段の選択も重要です。
なお、通話料金は各国・地域によって異なるため、渡航前にドコモの公式サイトで最新の料金を確認しておくことをおすすめします。「ドコモ海外利用」アプリでも、渡航先を選択することで通話料金を調べることができます。
海外で電話を受ける際の注意点
irumoで海外にいる際に電話を受ける場合、日本国内と大きく異なる点があります。それは、海外では電話を受けるだけでも通話料が発生するという点です。日本国内では着信は無料ですが、海外では着信にも料金がかかるため注意が必要です。
海外で電話を受ける際の料金は、滞在している国・地域によって異なります。例えば、アメリカ本土では1分あたり175円、中国では1分あたり145円、イタリアでは1分あたり110円の着信料がかかります。つまり、5分間の電話を受けただけでも、アメリカなら875円、中国なら725円、イタリアなら550円の料金が発生することになります。
滞在国 | 着信料(円/分) |
---|---|
アメリカ(本土) | 175円 |
中国 | 145円 |
ハワイ | 175円 |
シンガポール | 155円 |
イタリア | 110円 |
このように着信にも料金がかかるため、長時間の通話は避け、必要最小限の会話にとどめることをおすすめします。また、頻繁に連絡を取る必要がある場合は、事前に相手とLINEやWhatsAppなどの無料通話アプリを利用するよう取り決めておくと良いでしょう。
さらに注意すべき点として、海外では「かけ直します」と言って一度切って折り返し電話をもらうというよくある日本の習慣が、かえって料金負担を増やしてしまう可能性があります。日本から国際電話をかける方が、海外で着信するよりも高額になることが多いからです。
また、海外で電話を受けるためには、スマートフォンの設定でローミングを有効にしておく必要があります。データローミングをオフにしていても、音声通話のローミングは有効になっていれば電話を受けることができますが、設定方法は端末によって異なるため、渡航前に確認しておきましょう。
不要な着信を避けるためには、海外滞在中は留守番電話サービスを活用するのも一つの方法です。留守番電話サービスを利用すれば、着信を自動的に留守番電話に転送することができ、必要に応じてメッセージを確認できます。ただし、留守番電話サービスの利用には遠隔操作設定が必要です。
国際SMSの送受信方法
海外でのirumo利用時にデータ通信が不安定な場合や、急ぎの連絡が必要な場合など、SMSは非常に便利なコミュニケーション手段です。SMSはインターネット接続がなくても送受信可能なため、万が一データローミングがうまく機能しない状況でも利用できます。
irumoで海外からSMSを送信する方法は以下の通りです。まず、SMSアプリを起動し、新規メッセージを作成します。宛先に相手の電話番号を入力する際、国際SMSを送る場合は「+」(プラス記号)に続けて国番号と相手の電話番号を入力します。「0」を1秒以上長押しすると「+」が表示されます。
例えば、日本の携帯電話にSMSを送る場合は「+81」に続けて、最初の「0」を除いた携帯電話番号を入力します。090-1234-5678に送る場合は「+81 90-1234-5678」と入力します。メッセージを入力し、送信ボタンをタップすれば送信完了です。
海外滞在中に他の国からSMSを受信する場合、特別な設定は必要ありません。WORLD WINGに加入していれば、自動的に受信できます。また、SMSの受信は海外でも無料なので、相手からのメッセージを受け取るだけなら料金は発生しません。
国際SMSを送受信する際の注意点として、文字数の制限があります。SMSは全角70文字(半角160文字)が1通分となり、これを超えると複数通に分割されます。分割された場合、それぞれが1通分の料金としてカウントされます。また、絵文字や特殊記号などは文字数を多く消費する場合があるため、できるだけシンプルな文章で送ることをおすすめします。
海外からのSMS送信は1通100円と定額なので、予算管理がしやすいというメリットがあります。ただし、データローミングが利用できる環境であれば、LINEやWhatsAppなどのメッセージアプリを利用する方が経済的です。これらのアプリはデータ通信を使用しますが、テキストメッセージであればデータ消費量はわずかです。
なお、一部の国や地域では、現地の通信事情によりSMSの送受信ができない場合もあります。また、送信相手の通信キャリアによっては、国際SMSを受信できない設定になっている場合もあるため、重要な連絡手段としては事前に確認しておくことをおすすめします。
国際SMSの料金体系
irumoでの国際SMS料金は、送信と受信で大きく異なります。まず、海外からSMSを送信する場合、1通あたり100円の定額料金がかかります。これは滞在国に関わらず一律の料金であり、送信先が日本国内でも海外でも同じ料金です。
海外からのSMS送信は、1通あたり全角70文字(半角160文字)までとなっています。これを超えると複数通に分割され、その分だけ料金が発生します。例えば、全角140文字のSMSを送信すると、2通分として200円の料金がかかります。
一方、「国際SMS」と「海外SMS」は異なるサービスで、料金体系も異なります。国際SMSとは、日本国内から海外の電話番号へSMSを送信することを指します。一方、海外SMSとは、海外滞在中に現地や他国へSMSを送信することを指します。
国際SMS(日本から海外へ)の送信料金は、送信文字数に応じて1回あたり50円から500円までの階段式料金となっています。以下に送信文字数と料金の関係を示します。
送信文字数(半角英数字のみ) | 送信文字数(全角の場合) | 1回あたりの料金 |
---|---|---|
1~160文字 | 1~70文字 | 50円 |
161~306文字 | 71~134文字 | 100円 |
307~459文字 | 135~201文字 | 150円 |
460~612文字 | 202~268文字 | 200円 |
613~765文字 | 269~335文字 | 250円 |
766~918文字 | 336~402文字 | 300円 |
919~1071文字 | 403~469文字 | 350円 |
1072~1224文字 | 470~536文字 | 400円 |
1225~1377文字 | 537~603文字 | 450円 |
1378~1530文字 | 604~670文字 | 500円 |
SMSの受信に関しては、国内でも海外でも無料です。そのため、連絡を取り合う場合は、一方が送信し、相手は受信するだけにすることで、料金を抑えることができます。例えば、旅行中の家族と連絡を取り合う場合、日本にいる家族が国際SMSを送り、海外にいる方はそれを受信するだけにするという方法が考えられます。
国際SMSと海外SMSの料金を比較すると、少ない文字数の場合は国際SMS(日本から海外へ)の方が安くなります。70文字以内なら国際SMSは50円ですが、海外SMSは100円です。ただし、文字数が増えると国際SMSの方が高くなる場合があります。
長文のメッセージを送りたい場合や、頻繁にメッセージのやり取りをしたい場合は、Wi-Fi環境下でLINEやWhatsAppなどのメッセージアプリを利用する方がコスト面で有利です。これらのアプリは、インターネット接続があれば無料でメッセージを送受信できます。ただし、緊急時や相手がこれらのアプリを使用していない場合は、SMSが確実な連絡手段となります。
海外で使えるおすすめモバイルキャリア3選
irumoは海外でも利用できますが、料金面や使いやすさを考えると他のモバイルキャリアを検討する価値もあります。海外での使用を前提とした場合、データ通信料金や利用条件は各キャリアで大きく異なります。ここでは、海外利用に特に適したモバイルキャリアを3つ紹介します。
海外旅行や出張の際には、現地でのインターネット接続が必要不可欠です。地図アプリでの道案内、SNSへの投稿、家族や同僚とのコミュニケーション、さらには急な仕事への対応など、スマートフォンは現代の海外旅行に欠かせないツールとなっています。そのため、海外でも使いやすく、コストパフォーマンスの高いモバイルキャリアを選ぶことが重要です。
また、短期の旅行と長期の滞在では最適なプランが異なります。データ使用量が少ない場合と大量に使用する場合でもおすすめのキャリアは変わってきます。あなたの旅行スタイルや利用シーンに合わせて、最適なモバイルキャリアを選びましょう。以下では、楽天モバイル、ahamo、povoという3つのキャリアについて、それぞれの特徴や利用条件、料金体系などを詳しく解説します。
楽天モバイル:5GB未満の利用ならコスパ最強

引用元:楽天モバイル公式
楽天モバイルは、海外データ通信において少量利用者にとって最もコストパフォーマンスに優れたキャリアの一つです。月額1,078円(税込)のプランで、国内では無制限にデータ通信が可能で、さらに海外でも月2GBまでのデータ通信が追加料金なしで利用できます。この「海外データ通信2GB無料」という特徴は、短期の海外旅行者にとって非常に魅力的です。
楽天モバイルの海外データローミングサービスは「Rakuten Link」を通じて提供されており、主要な海外渡航先のほとんどをカバーしています。アメリカ、カナダ、中国、韓国、台湾、香港、シンガポール、タイ、オーストラリア、フランス、イタリア、スペインなど、人気の渡航先で利用可能です。対応国は約66の国と地域に及び、日本人の主要な旅行先はほぼカバーされています。
2GBを超えた場合でも、1GB毎に500円で追加購入できるため、予算管理がしやすいのも特徴です。例えば、5GBを使用した場合でも、基本料1,078円+追加3GB分1,500円で合計2,578円となり、他のキャリアと比較しても十分にリーズナブルです。
データ使用量 | 料金(税込) |
---|---|
〜2GB | 月額1,078円のみ(追加料金なし) |
2GB超〜3GB | 月額1,078円+500円=1,578円 |
3GB超〜4GB | 月額1,078円+1,000円=2,078円 |
4GB超〜5GB | 月額1,078円+1,500円=2,578円 |
楽天モバイルの海外利用で特筆すべきは、事前設定が非常にシンプルである点です。WORLD WINGのような複雑な申し込み手続きは不要で、通常は渡航先でデータローミングをオンにするだけで利用開始できます。また、Rakuten LinkアプリではWi-Fi環境下でも国際通話が可能で、Rakuten Linkの対応国であれば通話料も無料です。
ただし、楽天モバイルにも制限はあります。まず、対応国が約66カ国・地域と、ドコモの世界そのままギガ(200以上の国・地域)に比べると少なめです。また、2GB以内という制限は、動画視聴やナビゲーションの頻繁な利用など、データ消費量の多い使い方をする場合には足りなくなる可能性があります。2GB分のデータは、テキストベースのウェブサイト閲覧やメッセージアプリの利用、軽度のSNS利用であれば5〜7日程度の旅行には十分ですが、長期滞在や大量のデータ通信を予定している場合は、他のキャリアも検討する必要があります。
楽天モバイルは初期費用も無料で、最低利用期間や違約金もないため、海外旅行用に一時的に契約するのも一つの選択肢です。irumoと併用して、海外ではデータ通信に楽天モバイルを、国内ではirumoを使うという使い分けも可能です。短期の海外旅行で少量のデータ通信を予定している方には、最もおすすめのキャリアと言えるでしょう。

ahamo:大容量データ通信におすすめ

ahamoは、ドコモが提供する料金プランで、海外でも大容量のデータ通信が利用できる点が最大の魅力です。月額2,970円(税込)で国内では20GB、海外でも追加料金なしで20GBまでのデータ通信が可能です。これは、長期間の海外滞在や、データ消費量の多い利用をする場合に非常に有利なプランと言えます。
ahamoの海外データローミングは、約82の国と地域で利用可能です。これは楽天モバイルよりも多く、主要な渡航先はほぼカバーされています。北米、ヨーロッパ、アジア、オセアニアの主要国はもちろん、中南米やアフリカの一部地域でも利用できます。対応国・地域の詳細はahamo公式サイトで確認できますが、一般的な観光地や出張先であれば問題なく利用できる可能性が高いです。
ahamoの最大の特徴は、事前申し込みや予約設定が一切不要という手軽さです。WORLD WINGのような国際ローミングサービスへの申し込みや、専用アプリでの予約も必要ありません。渡航先でスマートフォンの設定から「データローミング」をオンにするだけで、すぐに海外データ通信が利用開始できます。この手軽さは、急な海外出張や複数の国を周遊する旅行の際に特に便利です。
また、ahamoは国内利用時と同じく5Gにも対応しており、対応エリアであれば高速通信が可能です。さらに、5分以内の国内通話が無料という特典も付いています(ただし、海外では通話料が別途かかります)。
項目 | 内容 |
---|---|
月額料金 | 2,970円(税込) |
国内データ容量 | 20GB |
海外データ容量 | 20GB |
対応国・地域数 | 約82カ国・地域 |
5G対応 | あり |
国内通話 | 5分以内無料 |
ただし、ahamoにも注意点があります。最も重要なのは、海外での連続利用は15日までという制限です。海外で最初にデータ通信を利用した日(日本時間)から15日経過後は、通信速度が最大128kbpsに制限されます。この速度制限は、データ量を追加購入しても解除されず、日本に帰国してデータ通信を行うまで続きます。そのため、15日以上の長期滞在を予定している場合は、現地でプリペイドSIMを購入するなどの代替手段も検討する必要があります。
また、ahamoは月額料金が2,970円固定のため、短期間の海外旅行で少量のデータ通信しか必要ない場合は、楽天モバイルの方がコストパフォーマンスが良い場合があります。しかし、5GB以上のデータ通信を予定している場合や、複数回の海外渡航を予定している場合は、ahamoが最もお得なオプションとなるでしょう。
さらに、契約はオンラインのみで完結し、店舗でのサポートを受けるには別途料金(3,300円)がかかる点も留意が必要です。ただし、基本的な操作に慣れているユーザーであれば、オンラインサポートで十分対応可能です。データ通信量が多く、15日以内の滞在を予定している方には、最適なキャリアと言えるでしょう。
povo:柔軟なプラン選択が可能

povoは、au(KDDI)が提供するオンライン専用ブランドで、トッピング(オプション)式の柔軟なプラン設計が特徴です。基本料金0円から始められ、必要なデータ量やサービスを「トッピング」として追加する仕組みになっています。海外利用に関しても、必要な時だけ追加できるトッピングがあり、短期の渡航にも長期の滞在にも対応可能です。
povoの海外データローミングは、「世界データ定額」というトッピングで提供されています。料金は1日あたり980円(税込)で、24時間制の定額制となっています。利用可能なデータ量は1日あたり1.5GBまでで、この容量を超えると128kbpsの速度制限がかかります。対応国・地域は約160カ国以上と、楽天モバイルやahamoよりも広範囲にわたっています。
世界データ定額のトッピングは、利用開始前に購入しておく必要があります。有効期限は購入から90日間で、この期間内であれば必要な時に利用開始できます。一度の購入で最大30枚(30日分)まで購入可能です。利用開始後は24時間単位での課金となり、使わない日は料金がかからないという点が大きなメリットです。
項目 | 内容 |
---|---|
基本料金 | 0円 |
世界データ定額 | 980円/日(税込) |
1日あたりのデータ容量 | 1.5GB |
速度制限時の最大速度 | 128kbps |
対応国・地域数 | 約160カ国以上 |
有効期限 | 購入から90日間 |
povoの最大の魅力は、必要な時だけ料金がかかる仕組みにあります。国内では基本料金0円でSMS機能のみを利用し、海外渡航時だけデータ通信を追加するという使い方も可能です。また、国内でのデータ通信には様々な容量のトッピングがあり、例えば3GBで990円(税込)、20GBで2,700円(税込)などから選べます。ユーザーの使用状況に合わせて柔軟にカスタマイズできるため、無駄な料金を支払う必要がありません。
ただし、povoにも注意点があります。まず、世界データ定額は1日1.5GBという制限があり、大量のデータ通信を予定している場合には物足りないかもしれません。また、トッピングの購入や設定はすべてオンラインで行う必要があり、店舗でのサポートは基本的に受けられません。オンライン操作に慣れていないユーザーにとっては、やや使いにくい面もあります。
さらに、povoは通信の品質においてはauのネットワークを利用しているため安定していますが、国内の山間部や離島などではエリアが限られる場合があります。海外利用においても、一部の地域では通信速度が遅くなったり、接続が不安定になったりする可能性があります。
povoは、海外の利用頻度や期間が不定期で変動する方や、複数の国を周遊する旅行を予定している方に特におすすめです。必要な時だけ料金を支払う形式なので、コスト意識の高いユーザーにも適しています。ただし、大量のデータ通信を予定している長期滞在者には、ahamoなど他のプランも検討する価値があるでしょう。
irumoの海外利用時の5つの注意点とトラブル対策
irumoを海外で利用する際には、国内利用と異なる点や特有の注意点がいくつかあります。事前に知っておくことで、トラブルを未然に防ぎ、快適に海外でもスマートフォンを利用することができます。特に料金面や通信環境に関する注意点は、旅行の予算や計画に大きく影響するため把握しておくことが重要です。
海外ではデータ通信料金が高額になりがちですが、適切な準備と知識があれば、コストを抑えつつ必要な通信環境を確保することが可能です。また、思わぬトラブルに見舞われても対処法を知っていれば、慌てずに解決できます。この章では、irumoを海外で利用する際の5つの重要な注意点と、それぞれの対策について詳しく解説します。
渡航前の準備から現地での利用方法、帰国後の確認まで、海外でのirumo利用に関する総合的なアドバイスを提供します。これらの注意点を押さえておくことで、海外旅行や出張でのスマートフォン利用をより安心・快適なものにしましょう。
データ消費量の管理方法
海外でirumoを利用する際、最も注意すべき点の一つがデータ消費量の管理です。国内と異なり、海外ではデータ通信料金が高額になるため、データ消費量を効率的に管理することが非常に重要になります。特に「世界そのままギガ」を利用する場合は、国内のデータ容量をそのまま消費するため、容量の管理が必須です。
まず、渡航前の準備として、スマートフォンのデータ使用量をリセットしておくと良いでしょう。iPhoneの場合は「設定」→「モバイル通信」→「データ使用量をリセット」、Androidの場合は「設定」→「ネットワークとインターネット」→「データ使用量」→「データ使用量の管理」からリセットできます。これにより、渡航中のデータ消費量を正確に把握できます。
海外でのデータ消費を抑えるためには、以下のような対策が効果的です。まず、バックグラウンドでのデータ更新を制限することが重要です。多くのアプリは、使用していない間もバックグラウンドでデータ通信を行いますが、これを制限することでデータ消費を大幅に削減できます。iPhoneでは「設定」→「モバイル通信」→「モバイルデータ通信」でアプリごとにオン・オフを切り替えられます。Androidでも同様の設定が可能です。
また、データセーブモードを活用するのも効果的です。このモードを有効にすると、アプリのバックグラウンド更新が制限され、画像やビデオの読み込みも低品質に抑えられます。iPhoneでは「設定」→「モバイル通信」→「データ通信のオプション」→「低データモード」、Androidでは「設定」→「ネットワークとインターネット」→「データセーバー」から設定できます。
SNSアプリや動画アプリは特にデータを消費しやすいため注意が必要です。例えば、Instagramやフェイスブックのビデオは自動再生されないよう設定を変更し、YouTubeなどの動画は可能な限りWi-Fi環境下で視聴するようにしましょう。地図アプリはオフラインマップをあらかじめダウンロードしておくことで、通信量を大幅に削減できます。Googleマップでは、Wi-Fi環境下で目的地周辺のマップをダウンロードし、オフラインでも利用可能にする機能があります。
データ消費量を日々確認することも重要です。「ドコモ海外利用」アプリでは、世界そのままギガの残りデータ量や利用期間を確認できます。また、スマートフォン本体の設定からもデータ使用量をチェックできるので、定期的に確認する習慣をつけましょう。
万が一データ容量を使い切ってしまった場合は、速度制限がかかりますが、緊急時には1GB追加オプション(1,100円/GB)を利用して通常速度を回復させることも可能です。ただし、海外では可能な限りWi-Fiを活用し、必要最低限のデータ通信に留めることをおすすめします。ホテルやカフェ、空港などの公共Wi-Fiを積極的に利用しましょう。
非対応国での高額請求リスクと対策
irumoの「世界そのままギガ」や「世界ギガし放題」は多くの国と地域をカバーしていますが、すべての国に対応しているわけではありません。対応していない国や地域では、従量制の国際ローミング料金が適用され、非常に高額になる可能性がある点に注意が必要です。
非対応国でのデータ通信料金は1KB(キロバイト)あたり1.6円となっています。これは1MBあたり約1,638円、1GBあたり約167万円という非常に高額な料金です。例えば、メールの送受信や軽いウェブサイトの閲覧だけでも数千円から数万円の請求になる可能性があります。
このリスクを回避するためのまず第一の対策は、渡航前に必ず渡航先が対応国かどうかを確認することです。「世界そのままギガ」の通常プランは約200の国と地域、国・地域限定割プランは約70の国と地域、「世界ギガし放題」は約200の国と地域で利用可能です。渡航先がこれらの対象となっているかは、ドコモの公式サイトや「ドコモ海外利用」アプリで確認できます。
対応国であっても、複数の国を周遊する旅行の場合は特に注意が必要です。例えば、A国は対応しているがB国は対応していないという場合、国境を越えた瞬間から高額料金が発生する可能性があります。国境付近では、知らないうちに隣国の通信事業者に接続されることもあるため、通信事業者名を定期的に確認することも重要です。
非対応国や不安がある場合のもう一つの対策として、「海外パケット停止安心サービス」への加入が挙げられます。このサービスは、海外でのデータ通信料金が一定額(5,000円)を超えると自動的にデータ通信を停止するサービスで、予期せぬ高額請求を防ぐことができます。利用には事前の申し込みが必要で、My docomoやドコモショップから手続きできます。
最も確実な対策は、非対応国ではデータローミングをオフにすることです。iPhoneの場合は「設定」→「モバイル通信」→「通信のオプション」からデータローミングをオフに、Androidの場合は「設定」→「ネットワークとインターネット」→「モバイルネットワーク」からデータローミングをオフにできます。この設定をしておけば、万が一非対応国に入ったとしても、データ通信は行われず高額請求を防ぐことができます。
また、非対応国での代替手段として、現地でプリペイドSIMを購入したり、ポケットWi-Fiをレンタルしたりする方法もあります。多くの国では空港や携帯ショップで簡単にプリペイドSIMを購入でき、日本と比べてもリーズナブルな料金でデータ通信が可能です。長期滞在や頻繁にデータ通信を利用する予定がある場合は、現地のプリペイドSIMを検討するのも一つの選択肢です。
海外での通信速度制限について
irumoを海外で利用する際、データ容量の制限だけでなく通信速度の制限についても理解しておくことが重要です。特に「世界そのままギガ」を利用する場合は、データ容量を使い切ると通信速度が大幅に低下します。これは国内での速度制限とも異なるため、事前に把握しておくと安心です。
「世界そのままギガ」を利用する場合、基本的には国内と同じ速度制限が適用されます。具体的には、0.5GBプランの場合は最大128kbps、3GB以上のプランでは最大300kbpsに制限されます。これは、テキストメッセージのやり取りやシンプルなウェブサイトの閲覧には対応できますが、動画視聴やビデオ通話、大容量ファイルのダウンロードなどはほぼ不可能になります。
プラン | 速度制限時の最大速度 | 可能な操作 | 困難な操作 |
---|---|---|---|
0.5GBプラン | 最大128kbps | テキストメッセージ、シンプルなウェブサイト | SNS閲覧、地図アプリ、画像・動画視聴 |
3GB/6GB/9GBプラン | 最大300kbps | テキストメッセージ、シンプルなウェブサイト、SNSのテキスト閲覧 | 動画視聴、ビデオ通話、大容量ファイルのダウンロード |
また、海外での利用には追加の制限があります。「世界そのままギガ」では、月間の海外データ使用量が30GBを超えると速度制限がかかります。この制限は国内のデータ容量とは別枠で適用されるため、国内で無制限プランを契約していても、海外では30GB以上使用すると速度が制限されることに注意が必要です。
「世界ギガし放題」の場合は、データ使用量に制限はありませんが、1日に約24.4MBを超えると料金が1,980円から2,980円に上がります。通信速度自体に制限はありませんが、コスト面での考慮が必要です。
速度制限がかかった場合の対策としては、まず1GB追加オプション(1,100円/GB)を利用する方法があります。ただし、これは一時的な解決策であり、追加したデータ容量も使い切れば再び速度制限がかかります。
より根本的な対策としては、Wi-Fi環境の活用が挙げられます。多くのホテルやカフェ、レストラン、空港などでは無料Wi-Fiが提供されているため、これらを積極的に利用することで速度制限の影響を最小限に抑えることができます。特に動画視聴やビデオ通話、アプリのアップデートなど、大量のデータを消費する操作はWi-Fi環境下で行うようにしましょう。
また、渡航前にオフラインで利用可能なコンテンツをダウンロードしておくことも効果的です。例えば、Googleマップでは目的地周辺のマップをオフラインでダウンロードしておくことができます。音楽や動画も、Spotify、YouTube Premium、Netflixなどのサービスではオフラインでのコンテンツ保存が可能です。これらを活用することで、通信速度に関係なく必要な情報やコンテンツにアクセスできます。
専用アプリのインストール必須
irumoで「世界そのままギガ」を利用するためには、「ドコモ海外利用」アプリのインストールが必須です。このアプリがないと予約設定や利用状況の確認ができないため、渡航前に必ずインストールしておくことが重要です。アプリはApp StoreまたはGoogle Playから無料でダウンロードできます。
「ドコモ海外利用」アプリの主な機能は以下の通りです。まず、渡航前に「世界そのままギガ」の予約を行うことができます。利用開始時間と終了時間を指定することで、自動的にデータ通信が開始・終了する設定が可能です。また、現在の予約状況や残り時間の確認、予約の変更やキャンセルもアプリから行えます。
さらに、アプリでは渡航先別の料金シミュレーションや、利用可能なプラン(通常プランか国・地域限定割プラン)の確認も可能です。これにより、旅行の予算計画を立てる際の参考になります。また、予約せずにその場で利用を開始する「予約せずに今から利用する」機能も備えており、急な必要性にも対応できます。
アプリをインストールする際の注意点として、必ず日本国内にいる間にインストールを完了させておくことが挙げられます。海外に到着してからインストールしようとすると、Wi-Fi環境がない場合はアプリのダウンロード自体ができず、結果としてデータ通信が利用できないという事態に陥る可能性があります。また、dアカウントでのログインが必要なため、アカウント情報も事前に確認しておきましょう。
「ドコモ海外利用」アプリは基本的にオンライン接続が必要です。そのため、海外でアプリを起動する際はWi-Fi環境下か、すでにデータローミングがオンになっている状態である必要があります。Wi-Fi環境が確保できない場合のために、渡航前に日本でアプリの使い方に慣れておくことをおすすめします。
また、アプリの動作環境にも注意が必要です。古いバージョンのOSでは正常に動作しない場合があるため、渡航前にスマートフォンのOSを最新版にアップデートしておくことも重要です。アプリ自体も定期的にアップデートされているので、最新版を利用するようにしましょう。
「世界ギガし放題」を利用する場合は、専用アプリは必要ありませんが、利用状況の確認やデータ使用量の管理のためには「My docomo」アプリがあると便利です。どちらのサービスを利用するにしても、海外でのデータ通信を円滑に行うためには、関連するアプリを事前にインストールしておくことが大切です。
長期利用時の料金シミュレーション
irumoを海外で長期間利用する場合、料金が予想以上に高額になる可能性があります。特に1週間以上の滞在では、事前に料金シミュレーションを行い、最適なプランを選ぶことがコスト管理の鍵となります。ここでは、滞在期間別の料金シミュレーションと、長期利用時のコスト削減策を紹介します。
まず、「世界そのままギガ」と「世界ギガし放題」の料金を比較してみましょう。以下は、7日間、14日間、30日間利用した場合の料金シミュレーションです。「世界そのままギガ」は国・地域限定割プランの料金で、「世界ギガし放題」は毎日大量のデータを使用する場合(2,980円/日)を想定しています。
滞在期間 | 世界そのままギガ(国・地域限定割プラン) | 世界ギガし放題(大量利用時) |
---|---|---|
7日間 | 5,280円 | 20,860円 |
14日間 | 10,480円 | 41,720円 |
30日間 | 22,480円 | 89,400円 |
このシミュレーションからわかるように、長期間の利用では「世界そのままギガ」の方がコスト面で有利になります。特に14日以上の滞在では、「世界ギガし放題」の料金は「世界そのままギガ」の4倍近くになります。ただし、「世界そのままギガ」はirumoの契約データ容量を消費するため、9GBプランでも長期滞在では足りなくなる可能性があります。
長期利用時のコスト削減策としては、まず滞在日数に応じた計画的なデータ利用が重要です。例えば、現地観光が中心の日は必要最小限のデータ通信に抑え、ホテルでゆっくり過ごす日にWi-Fi環境を活用して大量のデータを消費する操作(動画視聴、アプリのアップデートなど)を行うといった工夫が有効です。
また、15日以上の長期滞在では、ローカルのプリペイドSIMを検討するのも一つの選択肢です。多くの国では、1カ月間有効で10GB以上のデータ通信が可能なプリペイドSIMが2,000〜5,000円程度で購入できます。これは「世界そのままギガ」よりもさらに安価で、データ容量も多い場合が多いです。ただし、電話番号が変わるため、日本の連絡先に通知する必要があります。
複数の国を周遊する旅行の場合は、各国の状況に応じてプランを使い分けることも効果的です。Wi-Fi環境が整っている国では「世界そのままギガ」の短時間利用や、現地SIMに切り替えるなど、柔軟な対応が可能です。「ドコモ海外利用」アプリでは、各国の料金シミュレーションが行えるので、渡航前に確認しておくと良いでしょう。
さらに、長期滞在の場合は特にWi-Fi環境の確保が重要になります。宿泊先のWi-Fi環境を事前に確認し、必要であればポケットWi-Fiのレンタルも検討しましょう。多くの国ではAmazonなどのオンラインショップで現地用のポケットWi-Fiも購入可能で、長期滞在者にはこちらの方がコスト面で有利な場合もあります。
最後に、渡航中は定期的に利用状況と料金を確認することが大切です。「ドコモ海外利用」アプリやMy docomoでは、現在の利用状況や料金を確認できます。予想以上にデータを消費している場合は、利用方法を見直したり、代替手段を検討したりすることで、予算内での通信環境維持が可能になります。
irumoに関するよくある質問(FAQ)
irumoの海外利用については、さまざまな疑問や不安を持つ方が多いでしょう。ここでは、irumoを海外で利用する際によく寄せられる質問とその回答をまとめています。海外旅行や出張の際にirumoを快適に利用するための参考にしてください。
これらの質問は、実際にirumoを海外で利用したユーザーからの声やドコモの公式情報をもとにしており、実用的で信頼性の高い情報となっています。渡航前の準備から現地での利用方法、帰国後の設定まで、irumoの海外利用に関する疑問を解消し、安心して海外でもスマートフォンを活用できるようサポートします。
なお、サービス内容や料金プランは改定される場合があるため、最新情報は必ずドコモの公式サイトやMy docomoで確認することをおすすめします。また、個別の状況に応じて最適な選択肢が異なる場合もあるため、必要に応じてドコモのカスタマーサポートに問い合わせることも検討してください。
irumoは15日以上の海外利用でも制限はある?
irumoの「世界そのままギガ」と「世界ギガし放題」は、15日以上の長期利用でも基本的に利用制限はありません。これはahamoなど他のキャリアと大きく異なる点です。ahamoでは海外利用が15日を超えると通信速度が128kbpsに制限されますが、irumoにはそのような日数による制限はないため、長期滞在者にとって大きなメリットとなります。
「世界そのままギガ」では、最長30日間までのプランを一度に予約できます。30日を超える滞在の場合は、期間終了後に再度予約することで継続利用が可能です。ただし、1カ月間の海外データ使用量には30GBという上限があり、これを超えると通信速度が制限されます。長期滞在で大量のデータ通信を行う場合は、この点に注意が必要です。
「世界ギガし放題」も同様に日数制限はなく、データ使用量にも上限はありません。ただし、1日ごとに料金が発生するため、長期間利用すると料金が高額になる可能性があります。例えば、30日間毎日利用すると、最低でも59,400円(1,980円×30日)、大量のデータ通信を行うと89,400円(2,980円×30日)の料金となります。
長期滞在の場合のコスト面を考慮すると、「世界そのままギガ」の30日間プラン(22,480円)の方が「世界ギガし放題」よりも経済的です。ただし、データ容量が足りるかどうかの判断が必要です。irumoの最大プランは9GBですので、30日間で9GB以上のデータ通信を予定している場合は、現地でのWi-Fi活用や現地SIMの購入なども検討すると良いでしょう。
なお、滞在国によっては現地の法律や規制により、外国人の長期間のデータローミング利用に制限がある場合もあります。特に3カ月以上の長期滞在では、現地の通信事業者のSIMカードを購入する方が安全で経済的な場合が多いです。渡航先の通信事情も事前に調査しておくことをおすすめします。
海外利用時のプラン変更はできる?
irumoを海外で利用している間のプラン変更については、いくつかの重要なポイントがあります。基本的に、irumoの料金プラン(0.5GB/3GB/6GB/9GB)の変更は海外滞在中でも可能ですが、いくつかの制限や注意点があります。
まず、プラン変更はMy docomoから行うことができますが、オンラインでの手続きが必要となります。海外からMy docomoにアクセスするには、Wi-Fi環境か、データローミングが有効になっている状態である必要があります。Wi-Fi環境下でアクセスすれば、データ通信料は発生しません。
プラン変更の適用タイミングは、変更手続きをした時期に関わらず、常に「翌月からの適用」となります。つまり、海外滞在中にプラン変更を行っても、実際に新しいプランが適用されるのは翌月からです。例えば、5月15日に3GBプランから6GBプランに変更しても、実際に6GBプランが適用されるのは6月1日からとなります。
このため、渡航前に必要なデータ容量を見越してプラン変更しておくことが重要です。例えば、通常は3GBプランを利用しているが、海外旅行で多くのデータ通信を予定している場合は、渡航前月に9GBプランに変更しておくといった対応が有効です。
また、「世界そのままギガ」と「世界ギガし放題」の切り替えは、データローミングのオン・オフで制御します。「世界そのままギガ」を利用中に「世界ギガし放題」に切り替えたい場合は、まず「ドコモ海外利用」アプリで「世界そのままギガ」の利用を終了し、その後データローミングをオフにしてから再度オンにすることで「世界ギガし放題」に切り替わります。ただし、この操作は料金体系が大きく変わるため、慎重に行う必要があります。
なお、海外でのプラン変更手続きには、セキュリティ上の理由からネットワーク暗証番号などの認証が必要となる場合があります。渡航前に必要な情報を確認し、メモしておくと安心です。特に、dアカウントのIDやパスワード、ネットワーク暗証番号は海外での手続きに必要となるため、忘れずに準備しておきましょう。
海外でキャリアメールは使える?
irumoでは、海外でもドコモのキャリアメール(@docomo.ne.jp)を利用することができます。ただし、キャリアメールの利用にはデータ通信が必要となるため、「世界そのままギガ」や「世界ギガし放題」などのデータローミングサービスを利用している必要があります。
キャリアメールの送受信自体に特別な料金はかかりませんが、メールの送受信にはデータ通信が発生するため、データローミングサービスの料金体系に従った課金が行われます。特に添付ファイルの多いメールやHTMLメールは、通常のテキストメールよりもデータ容量を多く消費するため注意が必要です。
irumoでキャリアメールを使用する場合、月額330円(税込)のオプション料金がかかります。これは国内でも海外でも同じです。キャリアメールを利用していない場合は、このオプション料金はかかりません。既にキャリアメールを利用している場合は、海外でも追加料金なく利用できます(データローミング料金は別途発生)。
海外でキャリアメールを利用する際の設定は特に必要ありません。データローミングが有効になっていれば、通常通りメールアプリからキャリアメールの送受信が可能です。ただし、一部の国や地域では通信環境によってメールの送受信に時間がかかったり、一時的に利用できなくなったりする場合があります。
なお、海外でのメール利用において、キャリアメールよりもGmailやYahoo!メールなどのフリーメールサービスを利用する方が、いくつかのメリットがあります。フリーメールは基本的に無料で利用でき、Wi-Fi環境下であればデータローミング料金も発生しません。また、複数のデバイスからアクセスしやすく、容量制限も比較的緩やかです。
特に長期滞在や頻繁にメールのやり取りを行う予定がある場合は、キャリアメールとフリーメールを併用するか、重要な連絡先にはフリーメールアドレスを伝えておくなどの対策も検討すると良いでしょう。メールの自動受信設定を手動に変更しておけば、不要なデータ通信を抑えることもできます。
【まとめ】irumoの海外利用が向いている人・向いていない人
ここまでirumoの海外利用について詳しく解説してきましたが、最後にどのような人にirumoの海外利用が向いているのか、逆に向いていないのかをまとめていきます。自分のニーズや利用状況に合わせて、最適な選択をするための参考にしてください。
まず、irumoの海外利用が向いている人は以下のような特徴を持つ方々です。ドコモの安定した通信品質を重視する人には、irumoの「世界そのままギガ」や「世界ギガし放題」は信頼性の高い選択肢となります。特に短期間の海外旅行や出張が多い方にとって、事前設定で自動的にデータ通信が始まり、予約時間が終われば自動的に停止するという機能は非常に便利です。
また、15日以上の長期滞在を予定している方にも、irumoは適しています。ahamoなど一部のキャリアでは15日を超えると速度制限がかかりますが、irumoにはそのような制限がなく、30日間のプランも用意されています。さらに、複数の国を周遊する旅行者にとっても、200以上の国と地域で利用可能な「世界そのままギガ」は便利なオプションです。
特にドコモショップでのサポートを重視する方にとっては、irumoの海外利用はおすすめです。海外利用に関する設定や疑問点について、店舗で直接相談できる安心感があります。また、すでにirumoを国内で利用している方は、追加の契約手続きなく、海外ローミングサービスを利用できるという利便性もあります。
一方、irumoの海外利用が向いていない人もいます。大量のデータ通信を予定している方にとっては、irumoの最大9GBという容量制限が物足りない場合があります。特に長期滞在で動画視聴やテレビ会議などを頻繁に行う方は、ahamoの20GBプランや現地SIMの方が適している可能性があります。
また、コストを最重視する方にとっては、irumoの海外利用料金は決して安くありません。特に「世界ギガし放題」の1日2,980円という料金は、現地SIMと比較すると高額です。5GB未満の少量データ通信であれば楽天モバイル、5GB以上の大量データ通信であればahamoの方がコストパフォーマンスが良い場合が多いです。
さらに、複雑な設定やアプリのインストールが苦手な方にとっては、「ドコモ海外利用」アプリの操作や予約設定などが煩わしく感じられるかもしれません。ahamoのように渡航先でデータローミングをオンにするだけで利用開始できるサービスの方が使いやすいと感じる方もいるでしょう。
総合的に見て、irumoの海外利用は、短期間の旅行や少量のデータ通信を予定している方、ドコモの安定したサービスとサポートを重視する方、15日以上の長期滞在を予定している方に適しています。一方、大量のデータ通信を予定している方や、コストを最重視する方は、他のキャリアや現地SIMの選択肢も検討することをおすすめします。
最終的には、渡航先や滞在期間、利用目的、予算などを総合的に考慮し、自分に最適なサービスを選ぶことが大切です。irumoの海外利用についてさらに詳しい情報が必要な場合は、ドコモの公式サイトやドコモショップでの相談も活用してください。快適な海外でのスマートフォン利用をお楽しみください。
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